2012年1月アーカイブ

O'reilly Japan 「Cassandra」を訳者の一人である小林さんより献本頂きました。
御礼申し上げます。

日本語唯一と行っていいほどのCassandraの底本です。


そもそもCassandraはドキュメントそのものが少なく、更に日本語情報となると
更に 輪をかけて減ってしまうため、まとまった日本語資料に当たることは
難しいのですが、とりあえずこれからCassandraを使おうと思う、もしくは
Cassandraの運用を行う必要があり情報に当たりたいと思う方は必携の書と思います。


章立てとしては各章が独立しており後から字引替わりの参考資料としても使えます。
これからCassandraを始める人であれば1章、3章、7章、8章、13章、付録Aは必読、
現在Cassandraを使用していて困っている人であれば、7章、9章、(10章※1)、11章が
必読になると思います。
※110章に関しては基本的にツールの実態が事実上JMXを叩いているだけなので
9章を理解していればそれほど必要にはなりません。


ただ、本書における注意点があります。
Cassandraのバージョン更新が早いのと翻訳元の底本がでた時期がかなり前であることも
影響しているのですが、各章に於いてそれぞれどのバージョンベースのものかが記載されていません。
底本の関係により0.6系をベースに記述されている部分も多くあります。
さすがに現状0.6系を選択することも無いと思いますので、実際に操作する際には内部実装が
かなり変わっている部分も多いので注意する必要があります。
(例えば、運用を開始して必ず立ちはだかるStream関連は、各バージョンごとに
かなり実装が異なるため運用の手順も異なります。)


ちなみに0.7系、0.8系、1.0系は外部インターフェースはそれほど変更されていないので
アプリケーションの移行はそれほど大変ではないのですが、内部実装が激変しているので
DBA系の運用者は特に注意が必要です。
残念ながら内部実装のまとまったドキュメントは現状無いため自力で対応していくより
他無いのですが、それ以外の部分は綺麗にまとまった本書が非常に大切になると思います。


軽くCassandraに触れてみたい人も、がっつりCassandraに触れてみたい人も
ぜひ手にとって読んでみてください。

尚、内部実装とがっつり取っ組みあってみたい人はCassandra勉強会に
来てみてください。 割と内部実装のお話していたりします。
次回は1.0系のCompactionに取り組む予定です。

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